川崎重工業(株)殿とタービンブレード加工機を共同開発し、販売を開始(ワーク毎分125回転で高速5軸切削)

1998年8月6日

タービンブレード加工機

当社は、同時5軸制御タービンブレード加工機を川崎重工業(株)殿と共同開発し、販売を開始しました。川崎重工業(株)殿が特許出願済みの『タービンブレードの全加工を一段取りで行なうシステム』を基本として、ユーザーとメーカーが有する固有技術を最大限に活かしています。
両社の開発コンセプトは、現状の複数台による機械工程を集約し、一台で荒加工から仕上げ加工(高速切削)まで行ない、素材がある限り次から次へと加工を継続し、ブレードを生産し続けることを主眼としています。
機械は、X、Y、Z、A、B軸の5軸構成で、ワークの長方形バー材がチャック装置により支持されます。
主な仕様は、最大工作物長さ300mm、最大素材大きさ90×90mm、最高主軸回転数15,000min-1、X,Y,Z軸の最高切削速度10,000mm/min、A軸45,000deg/min(毎分125回転)、B軸7,200deg/min(毎分20回転)です。

特徴は

  1. 素材はバー材を使用し、一段取りで多数個のワークを加工できる。
  2. 最大主軸出力30kWで荒加工から仕上げ加工まで可能。
  3. 回転軸の送りが高速であり、高速5軸切削が可能。
  4. 自社NCのSHAPE機能により短線分の加工プログラムを高速・高精度で加工できる。
  5. 工作物を常に両端支持しており、ワーク側の剛性も高い。

などです。

タービンブレード加工機

これにより、工程ごとに異なる機械加工を一台の機械で行ない、さらに高速切削により従来の手仕上げ工程を削減し、省スペース、省エネ、省人化に貢献します。また、一台による加工は、機械の待ち時間がなくなりリードタイムが圧縮され、機械の段取り換えもなくなるので、大幅な生産性アップとなります。

価格は本体9千万円で、オプションとして、自動工具交換装置、ワーク供給装置、自動計測装置、自動工具長測定装置、クーラント&エアースルースピンドル機構などがあります。

開発機について、既に数社より問い合わせを受けており、8月より正式に販売を開始します。また、タービンブレード以外の小物の曲面加工などにも範囲を広げ、5軸マシニングセンタとして拡販します。

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